【生活困窮者への生活相談員の対応】(社会の理解)

【生活困窮者への生活相談員の対応】
(社会の理解)

 

日本のどこかの介護福祉士
こんばんは。
日本のどこかの介護学園学園長の
日本のどこかの介護福祉士
通称:ぼっち先生wです。
今夜のメニューは、
【生活困窮者への生活相談員の対応】
(社会の理解)
となっております。

 

にゃんこ
動画をご覧になって頂いたら
動画下の
確認問題にチャレンジしてにゃん♪

 

【生活困窮者への生活相談員の対応】
(社会の理解)
https://youtu.be/WQKp31WXUZc

 

 

日本のどこかの介護福祉士
確認問題をご用意させて頂きました。
全問正解できるまでチャレンジしてみてください!
↓↓↓

生活相談員の対応として適切なもの

 

日本のどこかの介護福祉士
ここからはテキスト確認です。
↓↓↓

 

まずは過去問確認

 

今回は、第32回(令和元年度)過去問の
「社会の理解」という科目から事例問題で、
【身寄りのない生活困窮者への生活相談員の対応】
について学んでいきましょう。

それでは、過去問を見ていきましょう。

問題:Bさん(80歳、女性、要介護1)は、身寄りがなく一人暮らしをしている。老齢基礎年金で暮らしてきたが、貯金が少なくなり、生活が苦しくなってきた。このため2万円の家賃支払いも困難になり、通所介護事業所のC生活相談員に、費用がかかる通所介護(デイサービス)の利用をやめたいと言ってきた。
C生活相談員の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 介護支援専門員(ケアマネジャー)に、通所介護(デイサービス)の利用中止を依頼する。
2 介護支援専門員(ケアマネジャー)に、サービス担当者会議で利用中止の検討を依頼する。
3 福祉事務所に相談するように助言する。
4 これまでどおりの利用を説得する。
5 無料で利用できる地域の通所型サービスを探す。

 

答えから言ってしまいますが、
正解は、
3 福祉事務所に相談するように助言する。
です。

事例問題は、「人間の尊厳と自立」という科目でも出てきます。
事例問題については、科目がどうこうとか、そんなに意識しないでいいのかなと思います。

このチャンネルの初の動画
【サービス提供責任者の対応】
(人間の尊厳と自立)
も事例問題でした。

にゃんこ
こちらにゃん♪
↓↓↓

【サービス提供責任者の対応】
(人間の尊厳と自立)
https://youtu.be/H0LzDxoatL8

このときの事例問題では、
「訪問介護事業所のサービス提供責任者の対応」
について勉強をしました。

今回は
「通所介護事業所の生活相談員の対応」
についてです。

 

「通所介護(デイサービス)事業所の生活相談員」とは?

 

まず、「通所介護(デイサービス)事業所の生活相談員」って何する人なの?ってことを、ざっくり簡単に確認をします。
通所介護事業所の生活相談員は、
一言で言えば、通所介護事業所の相談業務を行います。

もう少し詳しく確認をすると、
通所介護事業所の
・窓口、相談援助、契約や事務手続きをしたり、
・サービス担当者会議への出席や、サービス調整を行ったり、
・ケアマネジャーや外部機関との連絡調整、ご家族様への相談・報告
などを行います。

 

私は現役でケアマネ業務をしていますが、担当ご利用者様が通所介護を利用するときには、そこのデイサービスの生活相談員さんに相談をしたり、サービス担当者会議に参加をして頂いたり、ご利用者様のご様子を連絡して頂いたりします。
みなさん、おもいやりと観察力と行動力と笑顔があって、一緒にお仕事させて頂けるのが楽しくて感謝をしております。

ということで、通所介護事業所の生活相談員について、なんとなくイメージして頂けたでしょうか?

 

過去問再確認w

 

生活相談員さんの役割を踏まえて、問題文をもう一度確認をし、内容を整理します。

問題:Bさん(80歳、女性、要介護1)は、身寄りがなく一人暮らしをしている。老齢基礎年金で暮らしてきたが、貯金が少なくなり、生活が苦しくなってきた。このため2万円の家賃支払いも困難になり、通所介護事業所のC生活相談員に、費用がかかる通所介護(デイサービス)の利用をやめたいと言ってきた。
C生活相談員の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

 

ざっくり一言で言ってしまえば、
身寄りのない要介護1のご利用者様が、経済的に困窮をして(つまりお金がなくて生活が困難になって)、デイサービスをやめたいとおっしゃってきたときの生活相談員の対応ということですね。
そしてこの事例問題のポイントなのですが、家賃の支払いも困難になるほど生活が苦しくなっています。つまり「身寄りがなく経済的な課題があるケース」というのがポイントになります。
それではそれも踏まえて、

ここからは選択肢を1つずつ確認していきます。

 

選択肢を1つずつ確認

 

1介護支援専門員に利用中止依頼

1 介護支援専門員(ケアマネジャー)に、通所介護(デイサービス)の利用中止を依頼する。

✖です。

この選択肢の内容の対応だと、
生活相談員のCさんが、
「利用者のBさんが辞めたいと言っているんで、デイサービスを中止して下さい。」と、介護支援専門員(ケアマネジャー)に依頼するということですよね。

生活相談員が、サービスの方向性を決定するのは適切ではありません。
ご本人様に了解を得て、介護支援専門員(ケアマネジャー)に連絡や相談をするというのは良いと思うのですが、
生活相談員が「ケアマネさん、Bさんはお金がないみたいなので中止でお願いします。」というのは適切ではありません。
もう一度言いますが、生活相談員がサービスの方向性を決定するというのは適切ではありません。
よって生活相談員が、介護支援専門員(ケアマネジャー)に、サービスの利用中止を依頼するというのは、✖となります。

 

2介護支援専門員に会議で利用中止の検討を依頼

2 介護支援専門員(ケアマネジャー)に、サービス担当者会議で利用中止の検討を依頼する。

✖です。

選択肢を読む限りでは、デイサービスの中止なのか?ケアマネジャーの支援自体の中止なのか、なんの利用中止か正確にはわからないと私は思うのですが、この流れからいって、デイサービスの中止ということでいいのだと思います。
この利用中止がデイサービスの利用中止だとしたら、1の選択肢と生活相談員のやっていることの方向性は同じです。しかし「サービス担当者会議で検討をする」というところが違いますね。

この場合はCさんが、ケアマネに、
「Bさんが経済的に困難なので、サービス担当者会議でデイサービス利用中止を検討して下さい。」
と連絡する というようなことですよね。

選択肢1でも言いましたが、生活相談員がサービスの方向性を決定するというのは適切ではありません。
サービス担当者会議での検討だとしても、「お金がないから中止するために検討しましょう。」というのは適切ではありません。

 

3福祉事務所に相談

3 福祉事務所に相談するように助言する。

○です。
この選択肢が◯になります。

 

まず、福祉事務所とはなんぞやということを、
厚生労働省のHPで確認をします。
わかりやすいように一部抜粋します。
福祉事務所は、「福祉に関する事務所」です。
援護、育成又は更生の措置に関する事務を司る第一線の社会福祉行政機関です。
抜粋引用以上です。

厚生労働省からの引用では、ちょっとわかりにくいという方もいると思うので、ざっくりわかりやすく説明します。
福祉事務所は福祉の事務所です。
「福祉」とは、「人々の安定した生活を公的に達成しようとすること」という意味合いを含みます。
なので、福祉事務所は、「みんなが安心して生活ができるように対応してくれる事務所」と捉えるとわかりやすいと思います。

福祉事務所は、生活保護法に定める援護、措置に関する事務をつかさどるところでもあります。
つまり福祉事務所生活保護の申請もできます。

 

事例の内容が「家賃の支払いも困難なほど生活が苦しくなってきた。」とのことで、「経済的な課題があるケース(事例)」ということがわかります。
さらにご利用者のBさんは、「身寄りがない」んですよね。
身寄りがなく生活困窮の方に対しては、福祉事務所に相談をするように助言というのは、適切な対応の1つといえます。

 

4これまでどおりの利用

4 これまでどおりの利用を説得する。

✖です。

お金がないのに、これまでどおりのサービス利用というのは適切ではありません。
「説得」とは「相手を納得させること。相手を説き伏せること。」という意味です。
お金がないのに、お金のかかるデイサービスを続けるように説得というのは適切ではありません。
かりに説得ができてしまい、お金がないのにお金のかかるデイサービスに通い続けたら、ご利用者様は益々生活困窮してしまいます。

 

5無料の通所サービスを探す

5 無料で利用できる地域の通所型サービスを探す。

✖です。

サービスを探すこと自体が、生活相談員の立場ですることとしては適切ではありません。

ご利用者様Bさんは、要介護1で「通所介護」というサービスを利用していますが、
「通所型サービス」は、基本的には「要支援、または基本チェックリスト該当者」が利用できるサービスです。
地域に無料で利用できる住民主体の通所型サービスがあったとしても、問題文に出てくるご利用者様B様は要介護1なので利用できません。

ウェブ上で、この選択肢について「通所型サービスを含め無料でのサービスはありません。」と解説しているところもありますが、私が調べた限り、地域によっては「通所型サービス」として、住民主体の体操などが無料だったり、例えば「短期集中通所型サービスCリハビリコース」とかの名称で、費用無料でやっていたりします。

 

~まとめ~

 

とりあえず選択肢を1つずつ見てきたのですが、
最後に、今回のような事例問題を正解するポイントを2つ、少し雑にまとめます。
○生活相談員がサービスの方向性を決定するのは適切ではない。
○身寄りがなく経済的な生活困窮のときに、福祉事務所に相談をするのは適切。

この2つを抑えておけば、今回のような問題は正解できると思います。
今回の勉強はこれで以上です。

 

おやすみのご挨拶
「令和2年版厚生労働白書」と生産性向上をはかる「介護現場の革新」

 

最後に、おやすみの挨拶をさせて下さい。
令和2年10月23日に公表された「令和2年版厚生労働白書」では、
今後の介護需要増と人手不足を懸念し、生産性向上をはかる「介護現場の革新」として、
○生産性の向上
○介護ロボット
○介護事業所のICT化
を実施するとしています。

効率の良いしくみ作りや技術の利用で対応をしていく方向のように感じます。
上記の3点には出てきませんでしたが、人手不足に関しては、当面、外国の方が今後益々増えてくるのではないかなと思います。
個人的には、どこの誰だとしても「介護の仕事が好き。介護の仕事がやりたい。」って人が増えてくれれば良いなと思っております。
裏を返せば、誤解を恐れずはっきり言わせてもらえば、「介護が好きじゃないけどしょうがないから嫌々やっている。」というような人には、ご自分に合った仕事を見つけて幸せになって頂ければいいなぁと思っております。

この動画を見ているあなたは、向上心のある介護が好きな方だと思っておりますので、これからも一緒に学びながら、楽しい介護従事者LIFEを送っていきましょう。

 

日本のどこかの介護福祉士
それではまた別のコンテンツでお逢いできるのを楽しみにしております。
最後までご視聴ありがとうございました
あなたの合格と、幸せな生活を心から応援しております。
日本のどこかの介護福祉士でした。
バイバイキン。

 

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