【社会保障の財政】(社会の理解)
日本のどこかの介護学園
学園長の日本のどこかの介護福祉士
通称:ぼっち先生wです。
今夜のメニューは、
【社会保障の財政】
(社会の理解)
となっております。
確認問題にチャレンジしてにゃん♪
【社会保障の財政】
(社会の理解)
https://youtu.be/hEQd6U1vgSQ
全問正解できるまでチャレンジしてみてください!
↓↓↓
2015年度(平成27年度)以降の社会保障の財政
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まずは過去問確認
今回は、第32回(令和元年度)過去問の「社会の理解」という科目から
【社会保障の財政】について学んでいきましょう。
それでは、さっそく過去問を見ていきましょう。
問題 2015年度(平成27年度)以降の社会保障の財政に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 後期高齢者医療制度の財源で最も割合が大きいものは、後期高齢者の保険料である。
2 社会保障給付費の財源では、税の占める割合が最も大きい。
3 生活保護費の財源内訳は、社会保険料と税である。
4 国の一般会計予算に占める社会保障関係費の割合は、30%を超えている。
5 社会保障給付費の給付額では、医療費の構成割合が最も大きい。
どうでしょう?めちゃくちゃ難しくないですか?
なにこれ!?って思いませんかね?
でもそう思った方も安心して下さい。この動画に出会えたあなたはラッキーです。
ここからは外国の受験生の方にもわかるようにネチネチとガッツリ説明させて頂きます。
「社会保障の財政」とは?
まず、選択肢を除く、問題文の意味をみていきます。
問題は、
2015年度(平成27年度)以降の社会保障の財政に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
とのことですが、
「社会保障の財政」の意味ってみなさんわかりますか?
「社会保障」…
国民の生存権(人間らしく生きる権利)を確保するために国が行う保証(大丈夫であると責任を持つ)
をしてくれることです。
かなりざっくりですが、
ちゃんと人間らしく生きる権利を国が約束してくれているといった感じになると思います。
そして「財政」は“お金の出入り”です。
つまり「社会保障の財政」とは
“国民が人間らしく生きるために、国がしているお金の出入り”
という風に捉えるとわかりやすいです。
今回の問題は難しいので、それを踏まえて、問題文をもう一度読んでみましょう。
問題 2015年度(平成27年度)以降の社会保障の財政に関する次の記述のうち、
最も適切なものを1つ選びなさい。
1 後期高齢者医療制度の財源で最も割合が大きいものは、後期高齢者の保険料である。
2 社会保障給付費の財源では、税の占める割合が最も大きい。
3 生活保護費の財源内訳は、社会保険料と税である。
4 国の一般会計予算に占める社会保障関係費の割合は、30%を超えている。
5 社会保障給付費の給付額では、医療費の構成割合が最も大きい。
どうでしょう?やっぱり難しいですね。
答えから言ってしまいますが、答えは4です。
4 国の一般会計予算に占める社会保障関係費の割合は、30%を超えている。
が正解となります。
正解の選択肢なので、そのまま覚えてオケーですから、もう一度読んでみましょう。
4 国の一般会計予算に占める社会保障関係費の割合は、30%を超えている。
これが○です。
「一般会計予算」とか「社会保障関係費」とか難しい言葉が出てきましたね。
あとで詳しく見ていきます。
それでは、ここからは、
「社会保障の財政」
“国民が人間らしく生きるために、国がしているお金の出入り”
について、
一問一答方式で5つの選択肢を
1つずつじっくり見ていきます。
よろしくお願い致します。
選択肢を一問一答方式で確認
2015年度(平成27年度)以降の社会保障の財政について○✖で答えて下さい。
1 後期高齢者医療制度の財源で最も割合が大きいものは、後期高齢者の保険料である。
✖です。
厚生労働省のHPで確認をすると、基本的には、
後期高齢者の保険料は、後期高齢者医療制度の財源のうちの約10%です。
あとの約90%ですが、公費が約50%、現役世代の負担が約40%です。
後期高齢者医療制度の財源構成を割合の大きい順でざっくりまとめると、
公費(国、都道府県、市町村の税金)50%、
現役世代の負担40%、
後期高齢者の保険料10%
となります。
後期高齢者医療制度について、簡単に触れていきます。
後期高齢者医療制度は、日本の医療保険制度です。
対象者は
・75歳以上の方(と)
・65歳以上75歳未満の、寝たきり等の一定の障がいがあると認定された方
となっております。
後期高齢者医療制度に加入している被保険者は、外来や入院などでかかった医療費の1割相当額(現役並み所得がある高齢者は3割相当額)を支払います。
9割、または7割は後期高齢者医療制度が負担します。
後期高齢者医療制度では、そのほか高額療養費などの給付を受けることもできます。
なんとなく後期高齢者医療制度をイメージして頂けたでしょうか?
その名称の通り、基本的には
75歳以上の後期高齢者の方が加入する日本の医療保険制度です。
今回の選択肢は、その「後期高齢者医療制度」の財源についての問題です。
選択肢の内容は、
1 後期高齢者医療制度の財源で最も割合が大きいものは、後期高齢者の保険料である。
というものでしたが、
この選択肢は✖で、
後期高齢者医療制度の財源のうち、後期高齢者の保険料は10%となっています。
選択肢を正しい文に直すと、
後期高齢者医療制度の財源で最も割合が大きいものは、公費である。○
となります。
後期高齢者医療制度の財源構成は、基本的には、
公費50%、
現役世代の負担40%、
後期高齢者の保険料10%
となっております。
別の言い方をすれば、
後期高齢者医療制度の財源構成は、
公費 約5割(国、都道府県、市町村の税金:4:1:1)
後期高齢者の保険料 約1割
後期高齢者支援金 約4割(若年者の保険料)
となっております。
2015年度(平成27年度)以降の社会保障の財政について○✖で答えて下さい。
2 社会保障給付費の財源では、税の占める割合が最も大きい。
✖です。
厚生労働省の資料を確認しました。
社会保障給付費を賄う財源の構成をみると、保険料負担が約60%、税負担が約40%となっています。
つまり社会保障給付費の財源内訳は、全体でみると、
保険料は約6割、
国及び地方の公費が約4割となっています。
保険料の占める割合が最も大きいということになります。
選択肢を正解文に修正して覚えてしまいましょう。
一緒に声に出して読んでください。
社会保障給付費の財源では、保険料の占める割合が最も大きい。
答えは分かったのですが、そもそも社会保障給付費とはなんぞやということを簡単に確認しましょう。
社会保障給付費とは、言葉の通り、社会保障の給付費です。
社会保障(国民の生存権を国が保障してくれる)の実施に要する費用です。
社会保障には主に「医療」「年金」「福祉」があります。
もう少し詳しく言うと、社会保障給付費とは、介護、年金、医療、失業、労働災害などを対象とした国による公的な補助のことです。
今回の問題は、その「社会保障給付費」の財源についてでした。
もう一度選択肢を読んでみましょう。
2 社会保障給付費の財源では、税の占める割合が最も大きい。
✖です。
社会保障給付費の財源では、保険料の占める割合が最も大きいです。
2015年度(平成27年度)以降の社会保障の財政について○✖で答えて下さい。
3 生活保護費の財源内訳は、社会保険料と税である。
✖です。
基本的に、生活保護の財源は一般租税になります。
生活保護は、経済的に困窮する国民に対して、国や自治体が、健康で文化的な最低限度の生活を保障する公的扶助制度です。
「公的扶助」とは、
「公的機関が主体となって一般租税を財源とし、最低限の生活を保障するために行う経済的援助」
ということになります。
2015年度(平成27年度)以降の社会保障の財政について○✖で答えて下さい。
4 国の一般会計予算に占める社会保障関係費の割合は、30%を超えている。
○です。
国の一般会計予算に占める社会保障関係費の割合は、30%を超えています。
平成27年度は、約32.7%
令和 2年度は、約34%
令和 3年度は、約33.6%
となっております。
参考:
平成 27 年度(2015 年度)社会保障関係予算― 社会保障に対する信頼と制度の持続可能性 ―厚生労働委員会調査室
https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2015pdf/20150302089.pdf
日本の財政関係資料 令和3年10月 財務省
https://www.mof.go.jp/policy/budget/fiscal_condition/related_data/202110_00.pdf
国の会計には「一般会計」と「特別会計」があります。
「一般会計」は、租税などの収入を財源として国の基本的・一般的な支出を経理する会計です。
「特別会計」は、特定の事業を行う場合、特定の資金を保有してその運用を行う場合などに限って設置される会計です。
ざっくり言ってしまえば、
特定の事業や、特定の資金運用をするのが「特別会計」で、
それ以外の会計が「一般会計」とも言えると思います。
そんな一般会計の予算に占める社会保障関係費の割合の問題となりますが、
社会保障関係費とは、国の一般会計(予算)における年金給付費、医療給付費、介護給付費、少子化対策費、生活扶助等社会福祉費、保健衛生対策費および雇用労災対策費をいいます。
年金とか、医療とか、介護とか、いかにも社会保障の代表的な言葉が並んだと思います。
国の一般会計予算に占める、その社会保障関係費の割合は30%を超えています。
令和2年度は、約34%ほどです。
令和3年度は、約33.6%です。
2015年度(平成27年度)以降の社会保障の財政について○✖で答えて下さい。
5 社会保障給付費の給付額では、医療費の構成割合が最も大きい。
✖です。
社会保障給付費の給付額で1番多いのは年金です。
2番目に多いのが医療、
3番目が「福祉その他(介護)」となっております。
2番の選択肢にも出てきた「社会保障給付費」の問題ですね。
2番の選択肢は社会保障給付費の【財源】についての問題でしたが、
この5番の選択肢は社会保障給付費の【給付額】についての問題ですね。
社会保障給付費とは、言葉の通り、社会保障の給付費です。
社会保障(国民の生存権を国が保障してくれる)の実施に要する費用です。
社会保障には主に「医療」「年金」「福祉」があります。
もう少し詳しく言うと、社会保障給付費とは、介護、年金、医療、失業、労働災害などを対象とした国による公的な補助のことです。
その社会保障給付費の給付額で1番多いのは年金です。
次に多いのが医療となっております。
選択肢は、
社会保障給付費の給付額では、医療費の構成割合が最も大きい。
となっていますが✖です。
正しい文章に直すと、
社会保障給付費の給付額では、年金の構成割合が最も大きい。
となります。
~まとめ~
選択肢を1つずつ見てきましたが、
最後にまとめます。ここを覚えておけば概ねOKです。
○後期高齢者医療制度の財源で最も割合が大きいものは、公費です。
後期高齢者医療制度の財源構成は、
公費50%、現役世代の負担40%、後期高齢者の保険料10%
○社会保障給付費の財源では、保険料の占める割合が最も大きい。
社会保障給付費の財源構成は、保険料負担が約60%、税負担が約40%。
○生活保護の財源は一般租税
○国の一般会計予算に占める社会保障関係費の割合は、30%を超えています。
○社会保障給付費の給付額では、年金の構成割合が最も大きい。
最後の確認問題w
最後に確認問題を出していきます。
あなたがきちんと覚えられたか確認をします。
社会保障の財政
最後の確認問題!
○後期高齢者医療制度の財源で最も割合が大きいものは?
公費です。
後期高齢者医療制度の財源構成は、
公費50%、現役世代の負担40%、後期高齢者の保険料10%となっております。
○社会保障給付費の財源で、最も占める割合の大きいのは?
保険料です。
社会保障給付費の財源では、保険料の占める割合が最も大きいです。
社会保障給付費の財源構成は、保険料負担が約60%、税負担が約40%。です。
○生活保護は、なにを財源としているでしょう?
一般租税です。
生活保護は、一般租税を財源としています。
○国の一般会計予算に占める社会保障関係費の割合は、どのくらいでしょうか?
30%を超えています。
平成27年度は、約32.7%
令和 2年度は、約34%
令和 3年度は、約33.6%
となっております。
○社会保障給付費の給付額で、構成割合が最も大きいものは?
年金です。
社会保障給付費の給付額では、年金の構成割合が最も大きいです。
全問正解できるまでチャレンジしてみてください!
今回の勉強はこれで以上です。
今回もあなたの特別な時間を頂き
一緒に学べて最高でした。
最後までありがとうございます。